場合の数と確率のちょっとした違い(これを意識していないと急にわからなくなる)

数学勉強法

場合の数と確率のちょっとした違い

こんにちは
現役塾講師のしんのすけです

今日は、場合の数修了して、確率の勉強を始めようかなっていう人に注意しておいてほしい点を書いていこうかなと思います(確率勉強したけどいまいち点数が出ないっていう人も読んでいってください)

場合の数の数え方

場合の数で何通りなのか数えるときは、「大きさが異なる3個の玉を並べる」とか「大小2つのサイコロ」など、区別するように誘導されるときは区別をして数えます。

「AAABBC」の並び方を数えるなど、何も記載がない場合はAが3個、Bが2個には区別がないものとして数えます。

確率の数え方

基本的には全てにおいて区別して数えます。

例えば、「2枚のコインがある。表・裏が同時に出る確率を答えよ」

っていう問題に対して、

生徒A
生徒A

先生!このコインに区別はあるんですか?

という質問をすごくよくされます。
この質問に対して「確率では基本区別して考えます」って答えるようにしています。

これって「裏裏、裏表、表表の3通りのうち1通りだから3分の1って確率になることがあるんですよね」っていっているのと同じなんです。

感覚の鋭い人は、表・裏という状態が2枚とも表や2枚とも裏よりなりやすいってことは気づくと思います。だから、感覚が鋭い人ほど難問で苦労するんです。簡単な問題は無意識で数えるから、難問で意識して解くことなんて到底できないんです。

ココでは、意識的に・・・表と裏の状態には(1枚目、2枚目)が(表、裏)と(裏、表)の2通りあると意識できないといけません。だから、今回4通りのうち2通りなので2分の1って答えが出てくるのです。

つまり、区別するんです!

また、分数の分母で数えたレベルと同じレベルで区別しないといけません。

確率の場合は「白玉3個と赤玉5個から3個同時に取り出す」なんて書いてあるときも、意識的には全ての玉の大きさが異なるくらいの気持ちで大丈夫なんです。「男子3人と女子5人から3人選ぶ」のと同じです。

どちらも₈C₃です。感覚ではなく、意識的にこの計算式が出るようにすれば、確率もできるようになるはずです。

おまけ1(確率の足し算・掛け算)

確率の足し算と掛け算のタイミングがいまいちよくわからないってのもよくある質問なんです。

掛け算のタイミング

確率の掛け算に「独立な試行が同時に起こる確率」を計算するときに使います。

例えば「サイコロを3回振ります」というとき、1回目・2回目・3回目って互いに影響を与えないですよね。(大中小って書いてないけど区別するんですか?って、さすがに聞かないようになっていますか?)。

1回目偶数の目が出たら、2回目に奇数がめっちゃ出やすい!なんてことがないはずなので、これは、独立な状態といえます。

その独立な状態(互いに影響を与えない状態)のものが同時に起こるときに掛け算になるんです。

例えば、「偶数の目が3回」なら2分の1を3回掛け算します。

足し算のタイミング

ちなみに、足し算は確率の合計を出したいときにしか使いません

確率って考えやすいように場合分けしますよね。それで、最後に「掛けるんですか」「足すんですか」って聞かれたりします。

もちろん、足します。分けたほうが数えやすかったから分けただけなので、本来はその合計が計算したかったはず。

おまけ2

確率は難しくなると「ルール」が複雑になります。
「ルール」というのは

「1、2、3、4という数字が書かれたカードがあります。今、サイコロを3回振ります。偶数のとき左から3番目と4番目を入れ替え、奇数のとき1番目と2番目を入れ替えます。3回振った後、出来上がった4桁の整数が奇数となる確率はいくらか」とか、、、出目に応じて何かしらの作業が付随するというもの。

多くの問題はこのルールが複雑になるだけで、実は、上の場合ならサイコロを3回振っているだけなのです。

このとき、どんな目が出たら4桁の数が奇数という結果になるのかということが大事になります。これを数えるんです。

4桁の奇数を数えればいいんでしょって思った人がいるんじゃないでしょうか?

違いますよ。

もう一度言います。

4桁の数が奇数という結果になるサイコロの出目が何通りなのかを数えるんです。

最後に・・・

場合の数・確率という単元は、計算に関しては足し算・掛け算・引き算・割り算ができれば問題なくできてしまいます。
なので、逆にいうと、丁寧に「考えて」あげればしっかりと得点できるようになります。
これを「感覚」に頼って問題を解いていると、教科書レベルはできるけど(パターンを暗記したから解けるようになっただけ)、難しくなったら足すのか掛けるのかもわからないってことになります。
点数にムラがあるっていう人はおそらく「感覚」に頼っているところがあると思うので、上で述べたことを意識して、しっかりと復習することをお勧めします。

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