こんにちは
現役塾講師のしんのすけです
今回は、数学をやっていて苦手な人が多い「場合の数・確率」についてお話していこうと思います。
この記事を読むことで、少しでも「場合の数・確率」に挑戦できるようになれば幸いです。
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場合の数・確率が難しいと感じる理由
習うタイミング
高校では数学Ⅰから学び始めることが多く、数学Ⅰでは主に公式をどのように使うかということが大事になってきます。
サインをコサインにするにはどうするとか、判別式を使って解の個数を求めるとか。パターンに当てはめることができるものが多く、実際それである程度解けてしまいます。
ただし、場合の数・確率を数学Ⅰのように、型にはめて解こうとすると、型が多すぎて(パターンなんてないものがほとんど)、できなくなってしまうんです。
今まで、パターンに当てはめれば解けていた数学Ⅰを習った後に習うっていうのは、自分的にはタイミングが良くないなって感じることがあります。
パターンに当てはめて解くことは通用しないということを意識しながら勉強していくとよい。
(数え方をいろいろ学ぶっていう意識が大事)
場合分けっていう言葉が嫌い
絶対値を外したり、2次関数最大値・最小値の問題を解いたりするときに、「場合分け」という言葉を耳にすることが多いと思います。その「場合分け」という言葉が、そもそも嫌いな生徒が多いのです。
「場合分け」が頻繁に出てくる「場合の数・確率」は難しいと感じてしまいます。
場合の数・確率における「場合分け」なんて、自分の数えやすいように分けるので、なるべく重なりがない(互いに排反)ように分けてやって足すだけなんですが、
「また場合分けか~」
なんて言う言葉が生徒からたびたびもれます。
もう一度言いますが、自分の数えやすいように分けるです。決まりなんてほぼありません。
そう考えると、「場合分け」に対する意識がすこーし変わってきませんか?
そもそもどういう単元?
パターン暗記が得意な人は、場合の数・確率が嫌いなことが多いです。
そもそも、場合の数・確率の単元は、「数える」ということが大前提にあります。
どういう風に数えたら楽なのかということを勉強していく単元です。ちなみに、この単元では、「数える」以外のことは基本的にやりません。
「C」「P」を使うメリット
「C」「P」という記号には何のメリットがあるのか聞かれることが多いです。私は「式に意味を持たせることが最大のメリット」って答えるようにしています。
例「5人から3人選んで並べる方法は何通りか」ならば「₅P₃」て書いたほうが式に意味を持たせることができます。「5×4×3」て書くよりわかりやすくありませんか?
例「5人から3人選ぶ方法は何通りか」ならば「₅C₃」て書いたほうがわかりやすくありませんか?
ちなみに記号を使わなければ、
「(5×4×3)÷(3×2×1)」
【説明】5×4×3で出てきた答えは順番を意識しているから、選ばれた3人の並び替え、つまり3×2×1通りは5×4×3の中で重複して数えてしまっているので・・・
どうですか?記号を使うことで、【説明】がなくても式に意味があるので何をやっているのか、何を計算しているのかわかりやすくありませんか?
記号を使うことで、何を計算しているのか、相手により正確に伝えられることがわかりましたでしょうか。
メリットがわかれば、その記号の意味を知って使ってみようっていう気にも少しはなるのではないでしょうか。きっと、記号を使えるようになったら、数えやすくなりますよ。
複雑な問題になればなるほど、記号のありがたさに気づかされるはずです。
高1で理解する単元にしては難しい
場合の数は、早い人だと、中学受験で勉強したりしますよね。樹形図をいっぱい描かされて必死で数えたおぼえがあります。結構早い段階で触れる単元ではあるんですが。。。
高校数学でいう「場合の数・確率」は樹形図では対応できないようなたくさんのものを数えたりするときに、記号を使って計算したり、逆に計算では複雑になりすぎるものに関しては樹形図を利用したりと、自分で判断することが必要です。
この判断と、判断してからの場合分けの仕方を自分で考えることが、最も難しい。
1年生では、深入りせずに、いろんな数え方を学んでいるってな意識で勉強するとよいのではないでしょうか。
まだ考える数学をあまりやったことない高1生に「思考力」がかなり必要となる場合の数・確率をやらせるのには少し重たいように感じます。
意外と3年生になって、そういう意味だったのかって納得する生徒もすごく多いです。
なので、学年上がってから、もう一度この単元に触れてほしいです。
確率で微妙に数え方が変わるときがある
確率になった途端に、できなくなったっていう生徒がいたらこれを読めば解決するかもしれません。
確率は、場合の数のような数え方をしないときがあります。
たとえば、「袋の中に赤玉2個と白玉3個あります。ここから2個同時に取り出すとき」というようななじまり方をすると思うのですが、確率から苦手になったっていう人は
”すべて区別する”
という意識がないのかもしれません。
実は、確率で赤玉2個と書いていたら、場合の数でいう異なる大きさの赤玉2個と書いているのと同じなんです。
つまり、赤玉①と赤玉②という風に区別して数えなければならないんです。だから
「赤玉と白玉1個ずつ取り出す方法は」って聞かれると
赤玉2個のうち1個を選ぶ必要があり、白玉も3個のうちどれが出るのかを考えないといけないのです。
よって、
5個から2個選ぶんだけど、赤2個から1個、白3個から1個選ぶ確率は?というように考えます。
場合の数は、区別するときとしないときがあるんですが、確率は、基本的にはすべてを区別して考えます。
まとめ
一番大事なのは、「数える」っていうこと。通常数えるには困難なものでも、仕分けしてやることで、数えやすくなったりします。その仕分けは本来、かなりの「思考力」が必要であるため、最初のうちはいろんな数え方を学ぶという意識で勉強していくとよいと思います。
「数える」ことに慣れたら、確率と場合の数の違いにも意識をしてみるとよいです。
この記事を見てなんとなく、できそう!って気になってくれた人が一人でもいたらうれしいです。
この単元を極めてやるぜ!っていう兵にはこちら↓すごく特殊な数え方も載っているので、見て参考にするとよいです。かなりハイレベルな数学にも使えます。
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