こんばんわ
塾講師のしんのすけです
今回は、数学に時間をあまり割けない人(特に文系の人)向けに、「数学を短時間で復習する方法」を紹介していこうと思います。
この記事は、難関大学の入試問題のような難しい問題を解くためのトレーニングではなく、まだ、数学の基礎が身についていないという人に向けて記事を書いていきます。
数学の基礎を短時間で復習する方法
皆さん「エビングハウスの忘却曲線」をご存知でしょうか。
ドイツの実験心理学者エビングハウスが人の記憶に関して、どれくらいのスピードで忘れていくのかをグラフ化したものです。
これによると、人間は忘れるのがいかに普通であるかがわかると思います。
数学は単なる暗記ではなく、「思考」つまり、ほかの事柄を紐づけしながら行う暗記が入るため、英単語の暗記よりは忘れにくいはずなんですが、やはり忘れます。ですので、定期的に復習する(思い出す)ことによって、忘れるスピードを緩やかにする、つまり忘れにくくする必要があります。
どのように復習をする
復習の前に、、、
一番最初のインプットでかなり変わりますので、一番最初はなるべくきっちり「理解」することに集中することが大事です。どうせ忘れるのってわかっているので、理解に集中するだけで構いません。
インプットは独学でも構いませんが、できるなら、塾や映像授業などで曖昧ではないしっかりとした知識を身に着けるほうが良いです。最近、映像授業(オンライン)で、大学受験に必要な基礎知識はほとんど学ぶことができます。あとは、自分で問題集を購入して、以下の復習方法に入ればいいかと思います。
さて、ココから復習に入るわけですが、数学に関しては何といってもアウトプットが一番です。つまり解きなおしです。記憶には手続き記憶というものがあります。例えば、ルービックキューブなどのパズルの解き方や自転車の乗り方などがそれです。何度も反復を繰り返すことで形成されます。これって、忘れてしまったーとかあまりないんです。
実際に、ルービックキューブの解き方忘れたとか、自転車の乗り方忘れたっていう人はほとんどいないですよね(ルービックキューブのほうはあるかも)。要するに、何度もアウトプットをして手続き記憶にすることで忘れにくくすればよいのです。
アウトプットにかかる時間を短縮する方法
これは、実際文系で数学の復習に使う時間があまりないといった生徒に試した方法でもあります。ぜひ参考にしてみてください。
通常のアウトプットは、先に述べたように解きなおしですが、参考にしていただきたいアウトプットは、この解きなおしを「書かずに行う」というやり方です。
書かずに行うというのは、問題の解き方をできるだけ詳しく口で説明するという方法です。
説明といっても誰かに話さなくてむ、ブツブツと呟くような感じです。最初は解答を見ながら何度か説明してみるところから始めます。理解していたら、解答見ながら説明するのなんて容易なはずです。次に、問題文だけ見て、解答が口で説明できるかの段階に移ります。この段階まで出来たら、ほとんどの問題は解けます(計算力トレーニングは別途必要になります)。
ただし、これはエビングハウスの忘却曲線を意識して行わないとだめです。つまり、最初の復習は24時間以内に行わないと70%程度忘れてしまうことを意識するべきなのです。いつ復習しても同じではないのです。最初の復習はできるだけ早くに行うことをお勧めします。
この「問題を見て、解説を口で言う」というような復習方法でかなりの時間短縮できます。早い人だと、10問が5分くらいで復習できるはずです。
そんなに?と思うかもしれませんが、まだ割と覚えているうちに復習を入れることでポンポン解説できるはずです。
例「平方完成して軸の位置によって場合分けして最小値を求める。」こんな感じです。もっと詳しく説明したい人は「下に凸だから軸が定義域に入ってないなら端が最小で、軸が定義域の中に入っているなら頂点のy座標が最小値」みたいに。計算する部分以外を説明するような感じがベストです。
もちろん簡単な問題から練習したほうがいいと思いますが、慣れてきたら難関大学が出題されるような数学の復習についても、同じような復習方法が利用できます。
ちなみに、この10問5分くらいの復習をさせた文系の真面目な生徒なんですが、最初50点をとるのが精一杯だったのが、なんと80点以上取ることができました。実は、この勉強法の前はサクシードという問題集をノートに全部解くということをやっていました(2周くらい)。めちゃくちゃ真面目な生徒です。
真面目な生徒なんですが、足りないんです。復習するスピードが。
問題を見た瞬間解法が浮かぶくらいにやらないといけないんです。なので、ノートに何度も書いている時間が勿体ないんです。ほかの教科に割く時間が無くなってしまうんです。
それより、解説を言えるなら次!言えないなら解説見て説明!ていう風に、書かずにどんどん同じ問題にあたるようにするんです。そうすることで、解法がだんだんと頭に入っていきます。
生徒は「勉強時間は大幅に減ったけど点数は上がった」と言っていました。今まで2周しかできなかったアウトプットを、何十倍にも増やしたわけですから当然です。
まとめ
今回紹介した方法で復習することによって、かなりの時間短縮になり、「手続き記憶」に移行させることにより基礎を忘れにくいものにしてくれます。数学のほかにもいろんな教科で実践できる内容になっていると思いますので、ほかの科目にも応用して勉強してみてください。
この方法は速習にもすごく役立ちます。速習をするんだけどすぐに忘れてしまって、効果が発揮できないっていう人にすごくお勧めです。映像授業などでインプットをサクッと終わらせて、今回紹介した方法でどんどんアウトプットの回数を増やして勉強していってください。
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